「この住所、レンタルオフィスじゃなかったかな?」というのは、相談をいただいた方の名刺を見てたまに思います。
この記事は、もし私がレンタルオフィスで建設業許可の相談を受けたらこう答える、という話です。

建設業許可における事務所の要件は、分かりやすく言ってしまえば次の3つです:

  1. 実態があるか?
  2. 役員や専任技術者(営業所技術者)が常勤できるか?
  3. 資料を出せるか?

この3つに沿って、実際の相談ではこんなことを確認しています

  • 個室ですか?
  • 机と椅子、パソコン、コピー機が最低限ありますか?
  • 入口やポストに社名を付けられますか?
  • 許可取得後、金看板は設置できますか?
  • 帳簿も契約書もそこで保管できますか?

「ここまでやるの?」なんて反応されたりすることもあります。そして、私が申請を代理するならの話ですが、申請書に添付するために実際の写真、賃貸借契約書の写し、オフィス平面図などを資料として用意してもらうことになります。

バーチャルオフィスは、法人登記をしていたりしても基本的に申請は無理です。契約したり見積もりを作ったりする事務所が現実に存在しないことになるからです。役員や営業所技術者が出勤する物理的な場所もなく、そもそも写真を撮ることもできません。

コワーキングスペースも同様で、専用の個室ではない以上、常勤できる場所とは言えません。

ついでに言えば、建設業許可を取った後は契約書や帳簿を保存する義務があります。レンタルオフィスでそれをずっとやっていくのは、現実的にちょっと厳しいのではないかなと個人的には思っています。だってですよ、仮に行政の立ち入り検査があったときに、帳簿が全部レンタルオフィスに置いてありますか?金看板は置いてありますか?という話です。

もちろん、「コストは抑えたい」もの。それについては私も同感です。特に事業が安定するまでは、地代家賃など固定支出は可能であれば抑えておきたいですよね。バーチャルオフィスもレンタルオフィスも、今は一等地に住所を持てて登記もできて、電話対応も書類受け取りもしてくれるようです。何の許可もいらない事業であれば、私も積極的に利用すると思います。

行政から許可を取るということは、それだけの責任を求められているということです。「ルールだから」というよりも、「それだけの取引が可能だという信用を行政からもらう」ようなイメージです。

逆に言えば、許可を取れば500万円という請負金額の上限が外れます。賃料を気にしないでいいくらいに、ガンガン稼いでください!

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この記事を書いた人

三澤祐喜 行政書士

三澤 祐喜|三澤行政書士事務所(愛知県武豊町)

行政書士 / CCUS登録行政書士

産業廃棄物処理業者に10年以上勤めたのち、2024年に行政書士事務所を開業しました。建設業・運送業・廃棄物処理法・農地法が絡み合う現場の内側にいたので、書類だけを見ていては分からないことがあることを知っています。
このサイトの記事は、実際の案件で調べたこと、窓口で確認したことを、そのつど記録したものです。建設業許可を中心に、産業廃棄物・農地転用・運送業・古物商などの許認可を扱っています。
書類を作ることそのものが仕事だとは思っていません。許認可の壁を越えて、事業を前に進める役を引き受けたいと考えています。

愛知県行政書士会 知多支部|登録番号 第24191550号