建設業の新規許可の申請や名簿の閲覧などで、建設事務所に行くことがあります。その際によく見かける光景として、窓口でいろいろな相談をされている事業者様の姿です。
事業年度終了届を出しに来たのに不備があって出し直しになっている方、経管(経営業務の管理責任者)の代表取締役を息子にしたいといった相談をされている年配の事業者様など、色々な場面を目にします。
私のような行政書士の事務所にお問い合わせをいただくのとは別で、実際にこうして事業者様は相談をされているのだな、と思います。やはり「建設事務所の職員さんに聞くのが一番安心で正確だし、しかも無料で聞ける」と、まずは窓口に行かれるのでしょうか。
実際、建設業許可の制度について一次情報は建設事務所にあるわけですから、自然な流れだと思います。ただ、窓口の職員の方も日々かなり多くの相談や申請をさばかれています。建設業許可の制度は要件も書類も細かく、案件ごとに事案も違うため、限られた時間の中で一つ一つの相談に深く踏み込んで答えるというのは、構造的に難しい面があるのだろうと感じることがあります。
私自身も、最初に話を聞くだけでなく、相談者さんから後日いただく書類を見て初めて何が必要なのかわかることが本当にたくさんあります。というか、そういうことばかりです。
だから、建設事務所の窓口でのやり取りを何と無しに聞いていても(盗み聞きしているわけではないですが)、「もう少し詳しく事情を聞きたい、そうでないと答えられないよな」という場面を見かけることも、正直なところあります。
これは職員の方の対応についての話ではなく、窓口という仕組み自体が抱えている限界なのだと思います。相談者ごとの背景やこれまでの経緯、今後どうしたいかといった事情まで客観的な書類ベースで踏み込んで整理することは、本来の窓口業務の範囲を超えてしまう部分もあるはずです。
そう考えると、まず窓口で一次情報を確認し、その上で自分の状況に合わせた整理や判断が必要な場合には、行政書士のような専門家に相談するというのも一つの選択肢だと思います。窓口と専門家、どちらか一方ではなく両方をうまく使い分けていただければ、きっといい答えが見つかると思います。
この記事を書いた人
三澤 祐喜|三澤行政書士事務所(愛知県武豊町)
行政書士 / CCUS登録行政書士
産業廃棄物処理業者に10年以上勤めたのち、2024年に行政書士事務所を開業しました。建設業・運送業・廃棄物処理法・農地法が絡み合う現場の内側にいたので、書類だけを見ていては分からないことがあることを知っています。
このサイトの記事は、実際の案件で調べたこと、窓口で確認したことを、そのつど記録したものです。建設業許可を中心に、産業廃棄物・農地転用・運送業・古物商などの許認可を扱っています。
書類を作ることそのものが仕事だとは思っていません。許認可の壁を越えて、事業を前に進める役を引き受けたいと考えています。
愛知県行政書士会 知多支部|登録番号 第24191550号