NHKのニュースで、生成AIの影響を受けて事務職から建設現場へ配置転換される人が増えている、という話を見ました。

建設業はずっと人手不足で、特に製造業などとの人材の奪い合いが激しいと言われてきました。今のところ、実際に現場で物を動かす仕事はAIでは代替できません。そこに、AIによって仕事の形が変わった事務職の人たちが流れ込んでいく。人手不足の解決策が、こんな形で生まれつつあるのかと、少し意外な気持ちで見ていました。

ちなみに、私のような「行政書士」という仕事は、まさにそのニュースで「AIに代替される側」とされている事務職に近いところにいます。実際に「AIに代替されてなくなる」というのは私が受験生だった頃も盛んに言われましたし、最近はお客さんと話していても、事前にAIである程度調べたり、「いや、ChatGPTはこうやって言っているけどちがうの?」なんてやり取りもしょっちゅうなので、あながち嘘ではないと感じる場面もあります。

ただ、仕事や資格そのものが完全になくなるかと言えば、私はなくならないと考えています。定型的な簡易業務はもうみんな自分でやることが当たり前になって世の中から消えていく。その一方で、「人としての責任が発生するもの」や「AI任せにはできない判断」は「性質上」残り続けると思っています。

例えば税金の判断がわかりやすい例です。「これは節税になるか」とAIに質問し、「節税になる」と回答が返ってきたとしても、専門知識がなければ本当にそれを実行していいのか躊躇する人が大半だと思います。極端な例でいえば、医療行為もそう。「この薬が効く」なんてAIが言っていて、それを信じられるかどうかという話です。

つまり重要なのは「行動に責任を持つ主体になれるかどうか」だと思っています。AIは存在していません。今日の回答に責任は持てません。私は存在しています。たぶん明日も明後日も。職印を押せば責任がついてきます。
だからこそ、なくなると騒がれがちな士業という仕事もなくならないと考えています。少なくとも、完全に仕事がなくなることはあり得ないと考えています。求められる役割が変わってくるだけで、「ちょっと細かい書類の便利な外注先」から「責任の担保先」へと色合いが変わってくるのだと思います。

とはいえ、これは今の話です。これから先、今のようなテキストベースの生成AIやチャット形式だけでなく、フィジカル面で使える生成AIもどんどん出てくるはずです。建設現場で人間が運べない重たいものを運んだり、重機が入れない狭い場所で細かい作業をしたりするロボットも、いずれ登場してくると思います。そうなれば、今回のニュースにあった「事務職から現場職へ」という流れも、また違う形に変わっていくかもしれません。

建設業界がこんな形で人が入ってくるというのも、時代の変化がもたらす予測不能な出来事だと思います。でもやっぱりなるようになっていく。
出来れば日本が今直面している人手不足が解消され、みんなが幸せになる方向に向かっているのであれば、それがいいことだと思います。私自身も仕事が増えて、みんなも仕事が増えて、いまの子供たちが大人になるころにはもっといい世の中になっていると、それが幸せなことかなと思います。

こちらの記事を参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

三澤祐喜 行政書士

三澤 祐喜|三澤行政書士事務所(愛知県武豊町)

行政書士 / CCUS登録行政書士

産業廃棄物処理業者に10年以上勤めたのち、2024年に行政書士事務所を開業しました。建設業・運送業・廃棄物処理法・農地法が絡み合う現場の内側にいたので、書類だけを見ていては分からないことがあることを知っています。
このサイトの記事は、実際の案件で調べたこと、窓口で確認したことを、そのつど記録したものです。建設業許可を中心に、産業廃棄物・農地転用・運送業・古物商などの許認可を扱っています。
書類を作ることそのものが仕事だとは思っていません。許認可の壁を越えて、事業を前に進める役を引き受けたいと考えています。

愛知県行政書士会 知多支部|登録番号 第24191550号