免停になると建設業許可にどんな影響が出るのでしょうか?
恥ずかしながら私もちょっと分からなかったので、調べてみることにしました。
建設業者さんは、車移動や資材の運搬などで日常的に車を運転していることがほとんどだと思います。交通事故や交通違反は常に気をつけなければならないことです。
実際に調べてみたところ、答えは「免停(免許停止)になったという事実だけでは、建設業許可が取れなくなる、または取り消されるということはない」ということになります。
ただし、1つ気をつけなければいけない点があります。それは「なぜ免停になったのか」という原因です。違反や事故の内容、受けた刑罰によっては、許可がアウトになってしまうケースも存在します。
難しく言うと「行政処分か刑事処分かの違い」という話です。
そもそも免停とは、運転免許に関する「行政処分」です。建設業法上、道路交通法の行政処分で許可取り消しとか欠格要件になることはないです。「免停になったら許可を出さない」という直接的なルールはありません。関係してくるのは、免停になった事故や違反の内容で「どんな刑事処分(刑罰)を受けたか」です。
建設業法第8条では、「これをしたら許可は出せない」という欠格要件が定められています。欠格要件に引っかかる交通違反は、だいたい次のようにまとめられます。
- 罰金刑で済んだ場合(基本的にセーフ):
スピード違反や駐禁などで反則金を払ったり、罰金刑になったりした場合です。これは許可についての影響はなし。罰金刑で問題になるのは、建設業法違反や労働基準法違反、あるいは暴行罪や傷害罪といった特定の法律違反に限られています。通常の交通違反による罰金刑は、欠格要件には該当しません。 - 禁錮刑以上の刑を受けた場合(アウト):
重大な人身事故を起こしてしまい、禁錮刑や懲役刑を受けたというケースでは、許可を取ることができません。また、執行猶予がついていたとしても欠格要件に該当します。
まとめると、免停自体は関係ありませんが、その免停になった理由が重大な人身事故などで執行猶予付きの判決(禁錮刑以上)を受けるようなケースでは問題になってくる、ということですね。
建設業許可もいろんなルールが細かくて難しいものが多いです。普通に真面目に、トラブルなく過ごせれば考える必要もないことですが、今後の一つの勉強として覚えておきたいなと思います。
この記事を書いた人
三澤 祐喜|三澤行政書士事務所(愛知県武豊町)
行政書士 / CCUS登録行政書士
産業廃棄物処理業者に10年以上勤めたのち、2024年に行政書士事務所を開業しました。建設業・運送業・廃棄物処理法・農地法が絡み合う現場の内側にいたので、書類だけを見ていては分からないことがあることを知っています。
このサイトの記事は、実際の案件で調べたこと、窓口で確認したことを、そのつど記録したものです。建設業許可を中心に、産業廃棄物・農地転用・運送業・古物商などの許認可を扱っています。
書類を作ることそのものが仕事だとは思っていません。許認可の壁を越えて、事業を前に進める役を引き受けたいと考えています。
愛知県行政書士会 知多支部|登録番号 第24191550号