こんにちは、行政書士の三澤です!

「造園工事業で建設業許可が必要って聞いたけど、何から始めたらいいの?」 「そろそろ500万円以上の工事を請け負いたいけど、許可ってどう取るの?」

そんな疑問やお悩みを感じていませんか?

この記事では、

  • 愛知県で造園工事を営んでいて、許可の取得を考えている方
  • 建設業許可の要件や申請の流れがよく分からず不安な方
  • 今後さらに事業を広げていきたいと考えている方

といった中小企業や個人事業主の造園業者さんに向けて、 「愛知県における造園工事業の一般建設業許可取得」について、初めての方でもわかりやすいよう実務の視点から丁寧に解説していきます。

この記事を読むことで、

  • 自分の工事が許可の対象になるか判断できる
  • 許可を取るための4つの要件が明確になる
  • 実際の申請手続きや必要書類、注意点がわかる

といったポイントを押さえることができます。

「うちでも取得できるの?」「まず何をすればいいの?」と迷われている方の道しるべとなるよう、順を追ってご紹介していきます。

それでは、さっそく見ていきましょう!

目次

はじめに

もしあなたが愛知県で造園工事を行っていて、500万円を超える工事を請け負いたいと考えているなら、”建設業許可”の取得が必要です。

建設業法では、1件の工事代金が500万円(建築一式工事は1,500万円)以上となる場合、原則として許可を取得していないと工事を請け負うことはできません。許可を取らずにこの基準を超える工事を行うと、法律違反となり罰則の対象にもなりかねません。

特に造園工事は、個人宅の庭づくりから公園や緑地の整備、大規模な屋上緑化まで幅広く、時に高額な工事になることもあるため、しっかりと許可を取得しておくことで、仕事の幅がぐっと広がります。


本記事は、

  • 「これから許可を取りたい」
  • 「何から始めたらいいかわからない」
  • 「条件を満たしているか不安」

と感じている、愛知県内の中小企業や個人事業主として造園工事を行っている方に向けて書かれたものです。


読み進めていただければ、

  • どんな工事が「造園工事業」にあたるのか
  • 建設業許可を取るために必要な4つの条件(人的・財産的・事務所・誠実性)
  • 実際の申請の流れと必要書類
  • 申請にかかる期間や費用
  • 許可取得後の注意点

まで、許可取得に必要な情報が一通りわかる構成になっています。

これから許可申請にチャレンジしたい方にとって、実務に役立つ道しるべとなれば幸いです。

2. そもそも「造園工事業」とは?【許可の対象になる工事とは】

「造園工事業」とは、庭園や公園、緑地などをつくるために、植物や景石、水景などを使って空間を整える工事を指します。国土交通省の定義によると、造園工事とは、

整地、樹木の植栽、景石の据え付けなどにより、庭園・公園・緑地等の苑地を築造し、または建物の屋上などを緑化し、もしくは植生を復元する工事

とされています。

言い換えれば、単なる庭の管理や草刈りとは違い、「新たな空間を創り出す工事」が対象になります。

✅ 具体的に許可の対象となる工事例

以下のような工事は、建設業許可における「造園工事業」として認められる可能性があります:

  • 植栽工事:住宅、公園、商業施設などでの植木や花の植え付け、移植、整備
  • 地被工事:芝やツタ、コケなど地表を覆う植物の施工
  • 景石工事:観賞用の庭石の配置、自然風景の再現
  • 地ごしらえ工事:伐採後の整理、土壌整備、植栽前の準備作業
  • 公園設備工事:ベンチ・噴水・遊具などの設置
  • 広場工事:芝生広場・運動広場など公共の空間整備
  • 園路工事:庭園や公園内の歩道をアスファルトや石材で舗装
  • 水景工事:池・滝・遣り水など水を使った景観演出
  • 屋上緑化工事:屋上や壁面などの緑化施工
  • 緑地育成工事:樹木・芝生などの維持育成、土壌改良、支柱設置など

これらはすべて、「新たな景観・空間を築く」ことが共通点です。

🚫 許可の対象外となる工事

一方で、以下のような作業は建設業許可の「造園工事業」には含まれません:

  • 剪定・伐採・草刈りなどの日常的な維持管理作業
  • 門柱・フェンス・駐車場などの外構工事(こちらは「とび・土工工事業」に該当)

「自分がやっている仕事が造園工事に該当するか?」という点は非常に重要です。間違った業種で申請すると許可が下りない可能性もありますので、不安な場合は専門家にご相談ください。

このように、「造園工事業」の範囲をしっかり理解しておくことは、正しい許可申請の第一歩です。

3. 一般建設業許可が必要なケース【金額と工事種別の考え方】

では、どんなときに「建設業許可」が必要になるのでしょうか? 許可が必要となるかどうかを判断するためには、主に次の3つのポイントを押さえておく必要があります。

✅ ポイント① 「一件500万円超」の基準とは?

建設業法では、工事1件あたりの請負金額が500万円(税込)以上になる場合、その工事を請け負うには建設業許可が必要になります。

ここでいう「500万円」には、材料費・人件費・外注費などすべての工事に関わる費用が含まれます。したがって、たとえ工期が短くても、金額が基準を超える場合は要注意です。

✅ ポイント② 「一式工事」との違い

「造園工事業」は一式工事ではなく、専門工事業に分類されます。一式工事とは、「建築一式工事」や「土木一式工事」など、複数の工種を総合的に行う工事のことです。

造園工事業は、あくまで単独の専門工事であり、工事内容が一つの系統にまとまっている点で一式工事とは区別されます。そのため、許可要件も一式工事とは異なります。

✅ ポイント③ 元請・下請の違いは関係ある?

よくある誤解ですが、元請か下請かは関係ありません。 元請業者として直接施主から仕事を受ける場合はもちろん、下請として他の建設会社から仕事を受ける場合でも、500万円を超える工事であれば許可が必要です。

許可を持っていない業者がこの基準を超える工事を請け負うと、たとえ元請の許可があっても違法になります。


このように、「工事の金額」「工種の分類」「請け負う立場」の3点を正しく理解しておくことで、自社が許可取得の対象になるかどうかを判断することができます。

「まだそこまで高額な工事はやっていない」という場合でも、将来的な仕事の幅を広げるために、早めに許可取得を検討することをおすすめします。

4. 許可取得のための「4つのハードル」

建設業許可を取得するためには、4つの大きなハードルをクリアする必要があります。その第一歩が「経営業務の管理責任者」、通称「経管(けいかん)」の確保です。

4-1. ハードル① 経営業務の管理責任者とは?

「経営業務の管理責任者」とは、その会社や事業所の経営に関して、一定の経験や知識を持つ人のことです。建設業は責任が重く、適切な経営判断や法令遵守が求められる業種であるため、誰でも申請できるわけではなく、「過去の経営経験」が要件となります。

✅ 誰が該当する?

以下のような立場の方が対象となります:

  • 法人の場合:代表取締役や取締役などの役員
  • 個人事業主の場合:本人または専従者

さらに、過去に建設業に関する会社や個人事業を5年以上継続して経営していた実績が必要です(一定の役職や責任ある立場での経験が求められます)。

法人役員として在籍していた期間、または個人事業主として開業していた期間がカウントされます。

✅ 証明方法と注意点

経営経験は、「確定申告書の控え」「登記簿謄本」「許可通知書」などを用いて証明します。証明が不十分だと申請が却下されることもあるため、証拠書類の整備は慎重に行う必要があります。

また、「経管」は原則として常勤であることが求められるため、他社との兼務や名義貸しのような形式は認められません。


4-2. ハードル② 専任技術者とは?資格 or 実務経験でOK?

建設工事の技術的な内容を管理する「専任技術者」の設置も、許可取得の大きな要件のひとつです。これは営業所ごとに1名以上の常勤者を配置することが求められます。

✅ 資格で満たすパターン

以下の資格を保有していれば、専任技術者として認められます:

  • 一級造園施工管理技士
  • 二級造園施工管理技士(一般建設業許可のみ)
  • 技能検定(造園作業)
  • 登録造園基幹技能者 など

資格によっては、取得後に一定年数の実務経験が必要な場合もありますので、注意が必要です。

✅ 学歴+実務経験、または実務経験のみでも可

以下のようなケースでも要件を満たせます:

  • 建築・土木・造園系の学科を卒業し、3年または5年以上の実務経験がある
  • 学歴や資格がなくても、10年以上の実務経験がある

実務経験は「造園工事に技術者として従事していた」ことを証明する必要があります。

⚠ よくあるNG例・注意点

  • 証明書類が不足している(請求書だけ、工事写真だけ等)
  • 異業種の工事経験(外構工事など)を造園工事と誤認してカウントしている
  • 他社で専任技術者として登録されている状態での兼任申請

これらは不許可の原因になりますので、経験や資格の証明は慎重に行いましょう。


4-3. ハードル③ 誠実性の証明とは?

「誠実性」とは少し抽象的な表現ですが、要するに「法令を守って事業をしてきたか」が問われます。

✅ どう判断される?

以下のような事項がチェックされます:

  • 過去に建設業法違反やその他の法令違反がないか
  • 営業停止・取消処分などを受けていないか
  • 刑事罰(罰金以上の刑罰)を受けた経歴がないか

⚠ トラブル歴がある場合は?

過去に違反歴や処分歴がある場合でも、直ちに不許可になるとは限りません。

  • 過去の処分から一定の期間が経過している
  • 現在は改善され、再発防止策が講じられている

といった事情を説明できるようにしておくことが大切です。


4-4. ハードル④ 財産的基礎の証明【500万円の根拠】

建設業は高額な契約を取り扱うため、「資金力があるか」も審査対象です。以下のいずれかの方法で、500万円以上の財産的基礎を証明する必要があります。

✅ どのように証明する?

  • 金融機関発行の預金残高証明書(500万円以上)
  • 資本金500万円以上の法人であること(新設法人の場合)
  • 過去5年間、継続して建設業許可を保有していた実績がある

✅ 個人事業主・新設法人でも大丈夫?

もちろん可能です。まだ決算を迎えていない事業者であれば、残高証明書の提出で要件を満たすことができます。

✅ 「500万円の壁」を越える現実的な方法

  • 預金を複数口座に分ける場合は、証明書の日付を揃える
  • 必要に応じて家族名義から一時的に資金を移す(贈与扱いに注意)
  • 資本金を増資して申請する

審査の際は、数字だけでなく「書類の整合性」もチェックされますので、早めに準備を進めることが成功のカギとなります。

5. 許可取得までのステップ【申請~許可までの流れ】

建設業許可を取得するには、必要な書類をそろえて役所に申請し、審査を経て許可を受けるという流れになります。ここでは、愛知県で「造園工事業」の一般建設業許可を取得するまでの基本的なステップをご紹介します。

✅ ステップの全体像

  1. 書類の準備:必要書類や添付書類をすべて揃えます。証明書や契約書類、財務関係の書類など多岐にわたるため、早めの準備が肝心です。
  2. 仮受付(書類預かり):愛知県では原則として、書類を提出するとまず”仮受付”という形になります。この時点では書類の中身は確認されず、形式的な受領のみ行われます。
  3. 内容確認・補正連絡:役所の担当者が書類を精査し、不備があれば補正(追加・修正)の指示が届きます。連絡は郵送や電話などで行われ、迅速な対応が求められます。
  4. 本受付・手数料の支払い:補正が完了し、書類が整うと本受付となります。このタイミングで手数料(収入証紙またはキャッシュレス)を納付します。
  5. 審査期間(約1か月):本受付後、行政による本審査が行われます。問題がなければ、通常はおおよそ1か月で許可が下ります。
  6. 許可証の交付:審査に合格すると、正式に許可証が交付されます。

✅ 愛知県の申請窓口

申請先は「主たる営業所の所在地」によって異なります:

営業所の所在地提出先(建設事務所等)
名古屋市内都市・整備局 都市基盤部都市総務課 建設業・不動産業室 建設業第二グループ
〒460-8501
愛知県名古屋市中区三の丸3-1-2(自治センター2階)
瀬戸市、春日井市、小牧市、尾張旭市、豊明市、日進市、清須市、北名古屋市、長久手市、愛知郡及び西春日井郡尾張建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒460-0001
愛知県名古屋市中区三の丸2-6-1(三の丸庁舎5階)
一宮市、犬山市、江南市、稲沢市、岩倉市及び丹羽郡一宮建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒491-0053
愛知県一宮市今伊勢町本神戸字立切1-4
津島市、愛西市、弥富市、あま市及び海部郡海部建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒496-8533
愛知県津島市西柳原町1-14(海部総合庁舎6階)
半田市、常滑市、東海市、大府市、知多市及び知多郡知多建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒475-0828
愛知県半田市瑞穂町2-2-1
岡崎市、西尾市及び額田郡西三河建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒444-0860
愛知県岡崎市明大寺本町1-4(西三河総合庁舎6階)
碧南市、刈谷市、安城市、知立市、高浜市知立建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒472-0026
愛知県知立市上重原町蔵福寺124
豊田市、みよし市豊田加茂建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒471-0867
愛知県豊田市常磐町3-28
新城市及び北設楽郡新城設楽建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒441-1354
愛知県新城市片山字西野畑532-1
豊橋市、豊川市、蒲郡市、田原市東三河建設事務所 総務課 総務・建設業グループ
〒440-0801
愛知県豊橋市今橋町6


許可の取得には段取りよく進めることが大切です。特に「補正対応」に時間がかかると、申請全体のスケジュールが遅れてしまうこともあるため、書類の準備段階から余裕をもって取り組みましょう。

次章では、申請に必要な書類の一覧とそのポイントについて解説していきます。

6. 必要書類リストと準備のコツ

建設業許可の申請では、多数の書類を提出する必要があります。準備不足で補正や再提出になることも多いため、事前に全体像を把握して、抜け漏れなくそろえることがスムーズな申請の第一歩です。

ここでは、「造園工事業」の一般建設業許可申請に必要な主な書類をカテゴリごとに整理してご紹介します。

✅ 書類の全体像(カテゴリ別)

① 申請者・役員に関する書類

  • 許可申請書(様式第1号)
  • 役員等の一覧表(別紙一)
  • 常勤役員の略歴書(様式第7号別紙)
  • 経営業務の管理責任者証明書(様式第7号)
  • 身分証明書・登記されていないことの証明書
  • 納税証明書

② 専任技術者に関する書類

  • 営業所技術者等一覧表(別紙四)
  • 資格証の写し、卒業証明書、実務経験証明書(様式第9号)
  • 技術者の健康保険加入状況(様式第7号の3)

③ 営業所・事務所に関する書類

  • 営業所一覧表(別紙二)
  • 事務所の所在地確認書類(賃貸契約書、登記簿謄本など)
  • 事務所の写真(外観・内観・表札など)

④ 財務・経営に関する書類

  • 財務諸表(貸借対照表、損益計算書など)
  • 預金残高証明書または開始貸借対照表
  • 工事経歴書(様式第2号)
  • 工事施工金額(様式第3号)
  • 使用人数(様式第4号)
  • 営業の沿革(様式第20号)
  • 所属団体・主要取引金融機関(様式第20号の2・3)

⑤ その他必要に応じて提出する書類

  • 建設業法施行令に基づく使用人一覧表(様式第11・13号)
  • 株主(出資者)調書(様式第14号)
  • 社会保険の加入証明書類
  • 過去に許可を取得していた場合の許可証の写し

✅ よくあるミスとチェックポイント

以下の点は、申請書類でよく見られるトラブルや不備です:

  • 日付や数字の不一致(財務書類と残高証明書で年度が違う など)
  • 住所の表記ゆれ(登記簿と契約書の番地表記が微妙に違う)
  • 写真の不備(営業所の看板や表札が写っていない)
  • 実務経験の裏付け不足(請求書や契約書がない、内容が造園と認められない)
  • 誠実性の証明に関する誤解(違反歴がある場合に説明書類がない)

書類を提出する前に、「申請書類チェックリスト」などを使って、提出内容を一つひとつ確認することをおすすめします。


次章では、実際に申請書類を提出する際に必要な費用(手数料)や支払い方法について解説していきます。

7. 手数料と費用

建設業許可の申請には、所定の手数料が必要です。申請の種類ごとに金額が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

✅ 各申請にかかる費用

申請の種類手数料(税込)
一般建設業許可(新規)90,000円
業種追加(一般建設業)50,000円
許可の更新(5年ごと)50,000円
建設業許可証明書の発行(任意)1通あたり400円

※上記はいずれも愛知県知事許可の場合の金額です。


申請内容に不備があった場合でも、手数料が返金されない点は特に注意が必要です。不安がある方は、事前相談や書類チェックを行政書士に依頼することもご検討ください。


次章では、許可を取得したあとの維持や更新に関するポイントについて解説します。

8. 許可を取ったあとの注意点【更新・届出・維持管理】

建設業許可は「取ったら終わり」ではありません。取得後も定期的な手続きや届出が必要で、それを怠ると更新ができなかったり、最悪の場合は許可が失効してしまうこともあります。

ここでは、許可取得後に事業者として気をつけるべきポイントを3つに分けて解説します。


✅ 毎年の「決算変更届」を忘れずに!

建設業者は、事業年度終了から4ヶ月以内に「決算変更届」(事業年度終了届)を提出する必要があります。これは、以下のような書類で構成されています:

  • 貸借対照表・損益計算書などの財務諸表
  • 工事経歴書
  • 使用人数の届出
  • 所属建設業団体、主要取引金融機関 等

この届出がされていないと、5年ごとの更新申請が受け付けられないことがあります。忘れず、毎年提出することが大切です。


✅ 5年ごとの更新申請は3ヶ月前から準備を!

建設業許可には5年間の有効期限があります。更新申請は、

有効期限の3ヶ月前から30日前まで

の間に行う必要があります。

更新に必要な書類は、新規申請時よりやや簡略化されているものの、

  • 決算変更届が毎年提出されていること
  • 要件(経管・専任技術者・財務基盤など)を引き続き満たしていること

が前提となります。

ギリギリになって慌てないよう、2〜3ヶ月前から準備に取りかかるのが安心です。


✅ 「変更届」も忘れず提出

会社の情報に変更があった場合には、「変更届」の提出が必要です。

提出期限は、原則変更後2週間以内

対象となる主な変更は次の通りです:

  • 商号や代表者の変更
  • 営業所の所在地の変更
  • 専任技術者の交代
  • 役員の変更

これらの届出を怠ると、次回更新時に支障をきたすことがあります。小さな変更でも「届出が必要かどうか」迷った場合は、役所や行政書士に相談しましょう。


このように、許可取得後も継続的な管理と手続きが求められます。適切な届出と更新を行うことで、許可を安定的に維持し、安心して事業を継続していくことができます。

次章では、許可にまつわる「よくある質問」をQ&A形式で解説していきます。

9. よくある質問(FAQ形式)

建設業許可の取得について、読者の方からよくいただく質問をQ&A形式でまとめました。申請準備中や取得後の疑問解消にお役立てください。


Q1. 「10年の実務経験」ってどうやって証明するの?

A. 実務経験を証明するには、次のような資料を組み合わせて提出する必要があります:

  • 工事契約書や請求書の写し
  • 工事写真(施工内容がわかるもの)
  • 確定申告書の控え(個人事業主の場合)
  • 在籍証明書や職務経歴書(法人勤務の場合)

造園工事に直接関わった期間であることを、客観的な書類で示すことが重要です。特に「造園工事」と認められる内容であるか、分類の判断にも注意しましょう。


Q2. 個人事業でも許可は取れる?

A. はい、個人事業主でも建設業許可を取得できます。法人と比べて不利になることはありません。

ただし、要件(経管・専任技術者・財産的基礎・誠実性)を満たす必要がある点は同じです。また、決算書類の代わりに「確定申告書の控え」を提出するなど、個人事業向けの対応が必要となります。


Q3. 自宅事務所でも問題ない?

A. 自宅を営業所として申請することも可能です。ただし、以下の条件を満たす必要があります:

  • 事業専用のスペースがある(居住空間と区別されている)
  • 固定電話や表札が設置されている
  • 外から見て事業所として機能していることがわかる

写真提出や現地調査が入ることもあるため、見た目や設備面での工夫が必要です。


Q4. 許可を取るまでにかかる期間は?

A. 書類の準備期間を除けば、申請から許可が下りるまでの審査期間はおよそ1ヶ月程度が目安です。

ただし、次のような要因で遅れることもあります:

  • 書類の不備による補正対応
  • 忙しい時期での申請(3月~5月は混雑)
  • 営業所の実態確認などに時間がかかるケース

スムーズに進めるためには、事前に書類を揃えてから申請に臨むことが大切です。


まとめ

ここまで、愛知県における「造園工事業」の一般建設業許可取得について、要件・手続き・必要書類・費用・注意点までを網羅的にご紹介してきました。

建設業許可を取得することで、

  • 500万円以上の高額工事を正式に請け負えるようになる
  • 取引先からの信頼性が向上する
  • 公共工事や元請案件への参入が可能になる

など、仕事の幅が一気に広がります


とはいえ、許可取得には多くの書類と確認項目があり、初めての方にとっては「何から手をつけたらいいかわからない…」というのが正直なところかもしれません。

そんなときは、無理をせず、許認可の専門家である行政書士に相談するのもひとつの手です。


💼 ご相談は三澤行政書士事務所へ

当事務所では、

  • 許可取得に必要な要件の確認
  • 書類の準備・作成サポート
  • 実務経験や財産要件の証明方法のご相談

など、皆様の状況に合わせたきめ細かなサポートを行っております。

「まずは話だけでも聞いてみたい」という方も大歓迎です。お気軽にご相談ください。

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