特別永住者の方が持つ「特別永住者証明書」は、日常生活の中で身分を証明する大切なカードです。しかし、「どこで交付してもらえるのか」「申請したその日に受け取れるのか」といった基本的な疑問を持つ方は少なくありません。

本記事では、出入国在留管理庁「Q&A特別永住者の制度について!よくある質問」の内容をもとに、特別永住者証明書の交付場所と交付までの流れについて、行政書士の視点からわかりやすく解説します。

特別永住者証明書はどこで交付されるのか

出入国在留管理庁「Q&A特別永住者の制度について!よくある質問」によると、特別永住者証明書は次のように交付先が分かれています。

  • 原則:これまでと同様に市区町村で交付されます。
  • 例外:日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(入管特例法)第5条の特別永住許可に伴う場合には、地方出入国在留管理局において交付されます。

つまり、多くの方にとっての窓口はお住まいの市区町村役場ですが、新たに特別永住許可を受けた場合(たとえば出生や帰国など特別な事情により特別永住許可を受けるケース)は、地方出入国在留管理局が交付窓口になるという点に注意が必要です。ご自身がどちらのケースに該当するか分からない場合は、事前に窓口へ確認することをおすすめします。

申請すればその日に受け取れるのか

「役所に行けば即日で証明書がもらえる」と思われがちですが、実はそうではありません。同資料によると、特別永住者証明書は、16歳未満の時点で交付するものも含め、居住地の市区町村における申請・届出に基づき、法務大臣が作成した上で、後日改めて市区町村で交付するという流れになっています。

つまり、交付までには次の2段階のプロセスがあります。

  1. 居住地の市区町村窓口で申請・届出を行う
  2. 法務大臣(実務上は出入国在留管理庁)がカードを作成し、後日市区町村を通じて交付される

このため、窓口での手続きが完了しても、その場でカードを受け取ることはできません。なお、法務省(出入国在留管理庁)としても、できる限り短期間で交付できるよう、受け取りまでの期間短縮に努めているとされています。とはいえ、実際の交付までには一定の日数がかかることを見込んで、余裕をもって手続きを行うことが大切です。

実務上のポイント

1. 交付までの「空白期間」に注意

申請から実際に証明書を受け取るまでの間、手元にあるのは申請受理の控えなどであり、新しい証明書自体はまだ手元にありません。この間に旅行や重要な身分証明が必要になる予定がある方は、事前に余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが望ましいでしょう。

2. 代理人による申請も可能

特別永住者証明書の交付に関する申請・届出は、本人が16歳未満の場合や疾病等の事由がある場合には、16歳以上の同居の親族が代理人として行うことができます。また、地方入国管理局長に届け出た弁護士や行政書士等が申請・届出を取り次ぐことも可能とされています。ご自身での手続きが難しい場合は、こうした専門家のサポートを活用することも一つの方法です。

3. 特別永住許可に伴う交付は地方出入国在留管理局へ

前述のとおり、特別永住許可に伴う交付は市区町村ではなく地方出入国在留管理局が窓口となります。通常の更新や記載事項変更とは窓口が異なるため、該当するケースの方は事前の確認を怠らないようにしましょう。

まとめ

特別永住者証明書は、原則として市区町村で交付されますが、特別永住許可に伴う場合には地方出入国在留管理局が窓口となります。また、申請してもその場で即日交付されるわけではなく、法務大臣による作成後、後日改めて市区町村で交付される仕組みになっています。手続きに不安がある方や代理での申請を検討している方は、行政書士などの専門家に相談することで、スムーズに手続きを進めることができます。

ご不明な点があれば、お気軽に当事務所までご相談ください。