こんにちは!行政書士の三澤です。

「元請けから『500万円以上の工事を任せたいから、早く許可を取って』と急かされている」 「愛知県の手引きを読んでみたものの、専門用語ばかりで途中で断念してしまった」 「うちの規模で、本当に要件をクリアできるのだろうか」

このような声を、愛知県内の建設業者様から日々いただきます。

建設業許可の取得は、事業を次のステージへ引き上げるための、まさに経営上の戦略的な一手です。建設業法では、1件の請負代金が税込500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上等)となる工事を請け負う場合、必ず許可を受けなければなりません。無許可で請け負えば、重い罰則の対象となるうえ、会社の信用を根底から失いかねません。

しかし、いざ申請に取りかかると、そのハードルは想像以上に高いのが現実です。「経営業務の管理責任者」「専任技術者」といった厳格な人的要件に加え、愛知県独自の「仮受付ルール」「残高証明の基準日(本受付直前4週間以内)」など、実務を知らなければ必ずつまずくローカルルールが数多く存在します。さらに、令和7年(2025年)12月の健康保険証廃止に伴い、常勤性の証明書類に関するルールも大きく変わっています。

本記事では、愛知県で多数の建設業許可取得をサポートしてきた行政書士が、最新の法令・愛知県の審査基準に基づき、許可取得までの5ステップ・6つの要件・費用の全体像を一挙に解説します。「確実に、できるだけ早く許可を取りたい」とお考えの経営者様に、最短ルートをご案内できれば幸いです。

目次

第1章|建設業許可は「面倒な手続き」ではなく「経営戦略」である

1-1. なぜ今、愛知県の中小建設業者に許可が求められるのか

愛知県は自動車産業をはじめとする製造業の集積地であり、継続的かつ高額な工事ニーズが安定して存在する、全国有数の競争の激しい商圏です。そのため多くの元請企業や発注者が、下請業者の選定において「建設業許可の有無」をコンプライアンス上の重要な判断基準としています。

言い換えれば、許可がないというだけで、目の前にある仕事のチャンスを逃してしまう可能性があるのです。

ここ数年、特に以下のような場面で許可取得が経営上の急務となっています。

  • 元請会社からの要請:「次の現場からは、許可のない業者には発注できない」と通告された
  • 資材高騰等による請負単価の上昇:以前は問題なかった規模の工事も、税込500万円に届いてしまうようになった
  • 公共工事・大手企業との取引拡大:発注側のコンプライアンス体制が厳格化されている

許可取得には専門用語の理解と複雑な書類収集が必要なため、「忙しい現場業務の傍らでは対応できない」と躊躇される方も多いのは当然です。ただ、許可取得は単なる手続きではなく、会社の信用力を高め、今後の事業基盤を守り広げるための「経営への投資」です。そのような視点でとらえていただくことが、第一歩となります。

1-2. 許可が不要な「軽微な建設工事」の境界線

建設業法(第3条)では、建設業を営もうとする者は原則として許可を受けなければならないと定められています。例外として許可が不要となるのは、政令で定める「軽微な建設工事」のみを請け負う場合です(建設業法施行令第1条の2)。

その境界線は以下のとおりです。

  • 建築一式工事以外の専門工事(内装仕上、とび・土工、電気工事、管工事など)
    • 1件の請負代金が税込500万円未満の工事
  • 建築一式工事
    • 1件の請負代金が税込1,500万円未満の工事
    • または、請負代金にかかわらず延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事
行政書士の実務ポイント

【実務でよくある3つの誤解】

  1. 判定は「税込」で行います
    請負代金は消費税及び地方消費税を含めた金額で判断します。税抜480万円の工事でも、消費税(10%)を含めると528万円となり、無許可で請け負えば建設業法第3条違反となります。
  2. 注文者が支給する材料費も合算されます
    発注者から材料を提供された場合は、その材料の「市場価格」と「運送費」を請負代金に加算した金額で軽微性を判定します(建設業法施行令第1条の2第3項)。「手間代だけなら500万円未満」という認識は通用しません。
  3. 契約の分割は原則として認められません
    500万円未満に収めるために1つの工事契約を不自然に分割しても、法令上は合算した金額で判定されます(同条第2項)。

1-3. 一般建設業と特定建設業、知事許可と大臣許可の違い

建設業許可には、「どこで営業するか」と「どの規模で下請に出すか」という2つの軸による区分があります。

① 営業所の所在地による区分

区分内容
知事許可1つの都道府県内のみに営業所を設けて営業する場合
大臣許可2つ以上の都道府県に営業所を設けて営業する場合

なお、「知事許可」であっても、他県での施工に制限はありません。愛知県内のみに拠点を置く中小事業者様は、基本的に「愛知県知事許可」の取得となります。

② 下請に出す金額規模による区分

区分内容
特定建設業許可発注者から直接請け負った工事(元請工事)で、下請業者への発注総額が税込5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)となる場合(建設業法第3条第1項ただし書)
一般建設業許可上記に該当しない場合(下請専業、または元請であっても大規模な下請発注を行わない場合)

本記事では、愛知県内の中小事業者様からのご相談で最も多い「愛知県知事許可 × 一般建設業許可」の取得について、次章以降で詳しく解説します。

第2章|申請の流れと「実質的な」審査期間の読み方

2-1. 許可取得までの5ステップ

建設業許可の取得は、「書類を記入して窓口に出せば終わり」という単純な作業ではありません。特に愛知県では厳格な審査が行われるため、以下のステップを計画的に進めることが不可欠です。

チェック
  1. ステップ1:要件の確認と取得業種の選定
    6つの許可要件(第3章で詳述)をすべて満たしているかを確認し、過去の工事実績に基づいて取得すべき業種(第4章で詳述)を選定します。ここでの判断ミスは後のすべての工程を無駄にしかねないため、最も慎重な見極めが必要です。
  2. ステップ2:証明書類の収集と申請書の作成
    要件を客観的に証明するための資料(工事契約書・請求書・通帳の写し・公的証明書など)を収集し、愛知県指定の様式に合わせて申請書を作成します。
  3. ステップ3:管轄窓口への提出(仮受付)
    主たる営業所の所在地を管轄する建設事務所(名古屋市内の場合は愛知県庁 建設業・不動産業室)へ書類を提出します。現在、電子申請(JCIP)も導入されています。
  4. ステップ4:補正対応と手数料の納付(本受付)
    担当者による事前チェックを受け、不備があれば補正を行います。すべての補正が完了し、申請手数料(新規の場合は9万円)を納付した時点で、正式な「本受付」となります。
  5. ステップ5:審査・許可通知書の交付
    本受付後、県による本格的な審査が行われます。審査を通過すると、営業所の実態確認も兼ねて「転送不要」の簡易書留で、主たる営業所宛てに許可通知書が郵送されます。

2-2. 愛知県特有の「仮受付→本受付」二段階方式

愛知県で建設業許可を申請する際に、他県では見られない大きな特徴が「仮受付→本受付」という二段階の受付制度です。

多くの事業者様が「書類を窓口に提出した日=申請が受理された日」とイメージされますが、愛知県ではそうではありません。提出された書類はまず「仮受付」として預かり状態となり、担当者が「必要書類は揃っているか」「常勤性や実務経験の証明に矛盾はないか」といった細かなチェックを行います。

不備や不足があれば「補正指示」が出され、申請者は書類の出し直しや追加資料の提出を求められます。そしてすべての不備が解消され、手数料を納付して初めて「本受付(正式な受理)」となるのです。

「とりあえず出してみて、後から直せばいい」というスタンスで臨むと、補正のやり取りが繰り返され、いつまでも本受付に進めないという事態に陥りかねません。

2-3. 「標準処理期間23日」の落とし穴

「許可が下りるまで、どれくらいかかりますか?」――これは最もよくいただくご質問です。

愛知県の公式手引によれば、許可の標準処理期間は「本受付後23日(行政庁の休日を除く)」とされています(電子申請の場合は到達日から38日間・県の休日を含まず)。「1ヶ月程度で取れるのか」と安心される方も多いのですが、ここに大きな落とし穴があります。

この「23日」のカウントは、本受付が完了した翌日からスタートします。

前述のとおり、仮受付から本受付に進むまでの補正期間はこの23日には含まれません。慣れない方が自社で申請書類を準備した場合、公的書類の期限切れや愛知県独自の証明ルール(後述する残高証明の4週間ルールなど)につまずき、仮受付から本受付までに1〜2ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。

「来月の大型案件の契約までに許可が欲しい」と動き出しても、取得が間に合わずに契約機会を逃すという事態は、実際に起きています。

1日でも早く許可を取りたいのであれば、最も重要なのは”初回提出時の書類の完成度”です。愛知県のローカルルールに精通した行政書士を活用することが、結果として最短ルートとなります。

第3章|絶対に押さえるべき「6つの許可要件」と最新の審査基準

許可取得の最大の壁は、「要件をクリアしていること」ではなく、「それを書類で証明できること」にあります。「実態としては条件を満たしているのに、証明書類が揃わずに申請を断念した」という方が後を絶ちません。ここでは、許可に必須の6要件と、実務上でつまずきやすいポイントを最新の審査基準に基づいて解説します。

3-1. 要件① 経営業務の管理責任者(経管)

建設業の経営を適正に行う能力と体制があるかを問う要件です(建設業法第7条第1号)。原則として、法人の常勤役員(取締役等)または個人事業主のうち1名が、「建設業に関し5年以上、経営業務の管理責任者としての経験を有すること」が求められます。

行政書士の実務ポイント

現場経験では認められない

単なる従業員や現場監督としての経験は対象外です。取締役や個人事業主として経営に関与した実績が必要であり、過去の「履歴事項全部証明書(登記簿)」「確定申告書の控え」「工事の契約書・請求書・通帳の写し」などを複数年分揃えて客観的に証明しなければなりません。

3-2. 要件② 専任技術者(専技)

営業所ごとに、取得したい業種に対応する専門知識・経験を持つ技術者を「常勤」で配置する要件です(建設業法第7条第2号)。愛知県の手引では「営業所技術者等」とも呼ばれます。

要件を満たす方法は主に2つです。

チェック
  1. 国家資格等を保有している(1級・2級施工管理技士、技能士など)
  2. 実務経験がある(原則10年以上。指定学科卒業の場合は3〜5年に短縮可)
行政書士の実務ポイント
  • つまずきポイント①:実務経験10年分の書類地獄

実務経験で証明する場合、10年分の工事契約書・注文書・通帳の入金記録などを漏れなく揃える必要があります。当時の書類が手元にない場合、証明が困難になるケースもあります。

  • つまずきポイント②:常勤性の証明(最新ルール)

有資格者であっても、他社との兼務は認められず、当該会社でフルタイム勤務していることを公的書類で証明しなければなりません。

従来は「会社名が記載された健康保険証のコピー」が常勤性証明の定番でしたが、令和7年(2025年)12月の健康保険証発行終了に伴い、愛知県では審査基準が改訂されています。現在は、「健康保険・厚生年金被保険者標準報酬決定通知書」や「住民税特別徴収税額決定通知書」などが第一確認書類として求められるようになっています。

3-3. 要件③ 財産的基礎

建設工事を安定して遂行するための資金力があるかを問う要件です(建設業法第7条第4号)。一般建設業許可の場合、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 直近の決算書において自己資本(純資産)が500万円以上ある
  • 金融機関発行の預金残高証明書で500万円以上の資金調達能力を証明できる
行政書士の実務ポイント

【愛知県特有のルール:残高証明書の「4週間以内」】

愛知県では残高証明書を使用する場合、「残高の基準日が、本受付の直前4週間以内のものでなければならない」という独自の厳格なルールがあります。

第2章でお伝えした「補正の繰り返し」で仮受付から本受付まで時間がかかってしまうと、せっかく取得した残高証明書の期限が失効し、改めて口座に500万円を用意して取り直し、という二度手間が生じます。

また、複数口座の残高証明書を合算して500万円を証明する場合は、すべての証明書の基準日を同一日付に揃える必要があります。この点も見落とされがちな注意点です。

3-4. 要件④ 誠実性 / 要件⑤ 欠格要件に該当しないこと

要件④ 誠実性(建設業法第7条第3号)

法人・役員等・個人事業主が、請負契約に関して「不正」または「不誠実な行為」をするおそれが明らかでないことが求められます。建設業法違反歴、建築士法等の違反歴、重大な行政処分歴がなければ、通常は問題ありません。

要件⑤ 欠格要件(建設業法第8条)

申請者や役員等が法定の欠格事由に該当する場合、許可は絶対に下りません。代表的なものとして以下が挙げられます。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者
  • 禁錮以上の刑(すべての犯罪)に処せられ、執行終了等から5年を経過しない者
  • 建設業法違反等により罰金以上の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 暴力団員等

3-5. 要件⑥ 社会保険への適切な加入

健康保険・厚生年金保険・雇用保険への適切な加入が義務付けられています(建設業法第7条第1号等、令和2年10月1日施行の改正建設業法)。

この要件は「取得後に加入する」では認められません。適用事業所であるにもかかわらず社会保険等に未加入の場合、「取得後に加入する」旨の誓約書を提出しても申請自体が受理されません。申請前に加入手続きを完了させておくことが大前提です。

第4章|間違えると致命的!29業種の正しい選び方

建設業許可は、自社の事業内容に該当する業種ごとに取得する必要があります。建設工事は「一式工事(2業種)」と「専門工事(27業種)」の合計29業種に分類されています(建設業法第2条第1項、別表第一)。業種の選定を誤ると、「許可を取ったのに、実際に請けたい工事が法律上は無許可工事」という致命的な事態になりかねません。

4-1. 「一式工事の許可があれば何でもできる」は大きな誤解

「一式で取っておけば、どんな工事でもできますか?」というご質問は、非常によくいただきます。結論からお伝えすると、それは大きな誤解です。

  • 一式工事(土木一式・建築一式):大規模かつ複雑な工事を、元請の立場で総合的にマネジメント(企画・指導・調整等)するための業種です。
  • 専門工事(大工、内装仕上、管工事、解体など27業種):各工程の専門的な実務を単独で行うための業種です。

たとえば建築一式工事の許可を持っていても、内装工事や屋根工事のみを単独で請け負う場合は、別途「内装仕上工事業」や「屋根工事業」の許可が必要です(主たる工事の附帯工事として施工する場合を除きます)。一式工事は「何でもできるオールインワン許可」ではなく、“工事の指揮・管理に特化した許可”です。

4-2. 現場感覚と法律上の区分が食い違う、混同しやすい業種ペア

国土交通省の「建設業許可事務ガイドライン」に基づく業種区分は、現場の実態感覚と異なるケースがあります。実務でよく見受けられる誤解の例を挙げます。

金属屋根の施工は「板金工事」ではなく「屋根工事」 金属薄板等による屋根ふき工事は「屋根工事業」に該当します。建物外壁へのカラー鉄板張りなどが「板金工事業」です。

建物解体後のブロック積み(外構)は「解体工事」ではなく「とび・土工工事」 建物の解体は「解体工事業」ですが、駐車場の整備やブロック積みなどの外構工事は「とび・土工・コンクリート工事業」に分類されます。

外壁塗装のついでに行うシーリングは「塗装工事」ではなく「防水工事」 塗料の吹付け等は「塗装工事業」ですが、シーリング材等による防水処理は独立した「防水工事業」に該当します。

4-3. 「過去の実績から逆算する」業種選定アプローチ

これから拡大したい業種の許可を取りたい気持ちはよく分かります。しかし申請で問われるのは、「過去にその業種の実務経験が十分にあるか、そしてそれを証明できるか」です。

そのため実務では、“過去の実績から逆算して業種を選定する”アプローチが基本となります。

  1. 過去の工事実績を棚卸しする:過去の工事内容を業種定義と照合し、どの業種の実績が最も厚いかを客観的に分析します。
  2. 証明書類が揃うかを確認する:愛知県の審査では、実績の証明として以下いずれかが厳格に求められます。
    • 工事の「契約書」
    • 契約書がない場合は「注文書+請書の控え」
    • 上記もない場合は「注文書・請書・請求書のいずれか+入金が明確に分かる通帳や預金取引明細票など」

「この業種が欲しい」と決める前に、「どの業種なら書類で証明できるか」をセットで考えること。これが審査をスムーズに通過するための最大の秘訣です。

第5章|「うちでも取れる?」よくある疑問に行政書士が答えます

Q1. 個人事業主や従業員1名の会社でも取得できますか?

→ 会社の規模は一切関係ありません。

建設業許可の審査で問われるのは「会社の大きさ」や「従業員数」ではありません。第3章で解説した、経営・技術・財産・誠実性・欠格要件・社会保険という「信用と証明の6要件」が整っているかどうかです。

個人事業主の方や、社長1名だけの法人であっても、しっかりと要件を満たし証明書類を準備されれば許可を取得できます。愛知県内でも、こうした事例は数多くあります。「うちの規模では無理だろう」と諦める必要はまったくありません。

Q2. 結局いくらかかりますか?費用に見合うメリットはありますか?

→ 愛知県知事許可(一般)の新規申請の場合、法定手数料9万円+行政書士報酬が相場です。

行政に納める法定手数料は、新規申請の場合90,000円(非課税)です。5年後の更新や業種追加の場合は50,000円です(建設業法第9条)。これに行政書士への報酬として、おおむね10〜20万円前後が加わります。

一見すると高く感じるかもしれませんが、許可取得によって得られる効果を考えると、十分に回収できる経営への投資と言えます。

  • 税込500万円以上の工事を正式に受注できるようになる
  • 金融機関からの信用力・融資評価が向上する
  • 公共工事参入(経営事項審査)への第一歩となる
  • 採用活動において「許可業者」としての安心感をアピールできる

また、慣れない書類収集で本業の現場を止めてしまう「見えない時間コスト」を防ぐ意味でも、行政書士に依頼して確実・迅速に進めることは費用対効果の高い選択です。

Q3. 昔の契約書がない、国保で常勤証明が難しい場合はどうすればよいですか?

→ 「証明の仕方が分からない」という不安の多くは、代替書類で解決できます。

愛知県の審査基準を熟知した行政書士であれば、以下のような柔軟な対応が可能です。

過去の工事の「契約書」がない場合 「注文書+請書の控え」や、「請求書+工事代金の入金が確認できる通帳の写し等」の組み合わせで、実務経験・実績を証明することができます。

社会保険の適用除外(従業員4名以下の個人事業主等)で国保加入のため、保険証に会社名がなく常勤証明が難しい場合 令和7年の保険証廃止後の最新運用でも、適用除外事業所の場合は「住民税特別徴収税額決定通知書」や「所得証明書+源泉徴収票」などを用いて常勤性を公的に証明するルートが用意されています。

「証明書類が一部足りない=絶対に不許可」ではありません。「どう証明すればよいか分からない」と感じた時こそ、行政書士に相談するタイミングです。

第6章|取得後が本番!許可の維持義務と罰則リスク

建設業許可は「一度取れば永久に有効」というものではありません。むしろ取得した後に課せられる維持義務をきちんと果たせるかが、許可業者としての真のスタートラインです。義務を怠れば、苦労して取得した許可を失うだけでなく、重い罰則を受けるリスクもあります。

6-1. 毎年必須!「事業年度終了届(決算変更届)」

許可を持つすべての建設業者は、毎事業年度終了後に「事業年度終了届(決算変更届)」を提出する義務があります(建設業法第11条第2項)。提出期限は決算日から4ヶ月以内です。

この届出を怠ると、以下の深刻な問題が生じます。

  • 公共工事から締め出される:経営事項審査(経審)の受審には、この届出が毎年提出されていることが絶対条件です。
  • 5年後の更新ができない:更新申請時に過去5年分の届出が揃っていないと受理されません。まとめて出し直す作業は、非常に大きな労力を要します。

6-2. 役員・専技の変更は「2週間以内」

会社の体制に変更があった場合は、期限内に変更届を提出しなければなりません(建設業法第11条第1項・3項)。

変更事項提出期限
商号・所在地・資本金・役員等の変更事実発生から30日以内
経営業務の管理責任者・専任技術者の変更事実発生から2週間以内

許可の根幹を担う「経管」や「専技」が退職・交代した場合は、わずか2週間以内に新たな要件適合者を立て、証明書類を揃えて届け出る必要があります。この期限を過ぎてから慌ててご相談に来られるケースは実務上、非常に多いです。

事業年度終了届や変更届を怠った場合、または虚偽の届出をした場合は、建設業法第50条に基づき「6ヶ月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」という非常に重い罰則が規定されています。「ただの事務手続き」と軽く見ていると、法令違反による信用失墜に直結します。

6-3. 更新申請は「満了日の3ヶ月前」から準備を

建設業許可の有効期間は5年間です(建設業法第3条第3項)。有効期間満了日の3ヶ月前から30日前までの間に更新申請を行わなければなりません。

1日でも期限を過ぎると許可は「失効」となり、進行中の500万円以上の工事が施工できなくなるうえ、新規申請(手数料9万円+膨大な書類集め)をゼロからやり直すことになります。

こうした「うっかり失効」リスクを完全に排除するためにも、手続きスケジュールの管理から書類作成まで丸ごと任せられる、行政書士との顧問契約(維持サポート)の活用を強くおすすめします。

第7章|まとめ:愛知県での建設業許可取得は、行政書士への依頼が「最短ルート」

ここまで、愛知県における一般建設業許可の要件・流れ・費用・業種選定・維持管理まで、一通り解説してきました。

建設業許可の取得は、「申請書を書いて役所に持参すれば終わり」という単純な手続きではありません。過去の契約書や通帳から実務経験を積み上げ、愛知県特有のローカルルール(仮受付制度・残高証明の4週間ルールなど)をクリアしながら、最新の法令に則った証明書類を完璧に構築する――それは、極めて専門性の高い、労力のかかるプロジェクトです。

自力申請が招く「見えないコスト」と致命的なリスク

「行政書士への報酬を節約したいから、自分でやってみよう」とお考えになる経営者様もいらっしゃいます。しかし実務の現場では、以下のような事態が頻繁に起きています。

  • 手引きの解釈を誤り、窓口で何度も書類を差し戻されて数ヶ月の貴重な時間を浪費した
  • 許可取得が遅れ、元請けから約束されていた大型案件を他の業者に奪われてしまった
  • 取得後の変更届(役員・専技の変更は2週間以内)や毎年の事業年度終了届の存在を知らず、知らぬ間に建設業法違反(最大6ヶ月以下の拘禁刑・100万円以下の罰金等)を犯していた

社長様や担当者様が使うべき時間は、慣れない役所手続きに費やす時間ではなく、現場の管理や、新たな売上を作るための営業活動のはずです。

本業を止めず、確実に許可を取得するために

愛知県での建設業許可に特化している「三澤行政書士事務所」では、忙しい事業者様に代わって、許可取得から取得後の維持管理まで、ワンストップで完全サポートいたします。

最短ルートでの要件クリア 貴社の現状をプロの目線で診断し、「どの業種で、誰を経管・専技にすれば最も早く確実に許可を取得できるか」という最適戦略をご提案します。

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「元請けから急かされていて、とにかく早く許可が欲しい」 「自社の今の状態で、そもそも許可が取れるのかどうかを診断してほしい」

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三澤祐喜 行政書士

三澤 祐喜|三澤行政書士事務所(愛知県)

行政書士

産廃処理業者に10年以上勤務した、おそらく日本でただ一人のバックグラウンドをもつ行政書士。
建設業・不動産業・運送業・廃棄物処理法・農地法——複雑に絡み合う法規制の現場にいたからこそ、他の事務所が手を引くほど複雑な案件に、私は静かに燃えます。
「他で断られた」「難しいと言われた」「複雑すぎて整理できない」——まず、ご連絡ください。
言われた書類を作るだけの「代行屋」ではなく、絡み合った法務課題を根本から解きほぐす社外パートナーとして、愛知県の経営者様の隣に立ち続けます。

愛知県行政書士会所属|第24191550号